ISAR–REACT 3A Intracoronary Stenting and Antithrombotic Regimen: Rapid Early Action for Coronary Treatment 3As
生化学マーカー陰性のPCI施行患者において,未分画ヘパリン(UFH)100 U/kgは140 U/kgに比して,死亡+心筋梗塞+緊急血行再建術+大出血の発生率が有意に低い。
デザイン●オープンラベル,単群,歴史的対照試験。
対 象●生化学マーカー陰性のPCI施行患者2,505例(UFH 100U/kg群)。比較対照はISAR–REACT 3試験参加例のうち,UFH 140 U/kgを投与した2,281例(UFH 140 U/kg群)。
介 入●UFH 100 U/kg群では,PCI施行の2時間以上前にクロピドグレル600mgを投与し,アスピリン≧325mgを経口/静脈内投与。PCI施行中にUFH 100 U/kgをシングルボーラス投与。PCI施行後はアスピリン80–325mg/日を無期限投与。クロピドグレルは退院(≦3日)まで75–150mg/日,以降は75mg/日投与。UFH 140 U/kg群は,ISAR–REACT 3試験にてUFH 140 U/kgを投与。
追 跡●30日。
一次エンドポイント(死亡,心筋梗塞,緊急血行再建術,または大出血)●累積発生率はUFH 100 U/kg群(7.3%)はUFH 140U/kg 群(8.7%)より有意に低かった(調整HR 0.75,95%CI 0.60–0.92,P=0.007)。二次エンドポイント(死亡+心筋梗塞+緊急血行再建術)発生率に有意な群間差なし。
安全性(大出血)● UFH 100 U/kg群で有意に少なかった(調整HR 0.71,95%CI 0.53–0.97,P=0.03)。