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[学会情報]米国心臓病学会(ACC)学術集会2011
(2011年4月3日~5日 in ニューオーリンズ)
編集部が選ぶ注目トライアル
Late-Breaking Clinical Trials II
<Late-Breaking Clinical Trials II>
PRECOMBAT Premier of Randomized Comparison of Bypass Surgery versus Angioplasty Using Sirolimus-Eluting Stent in Patients with Left Main Coronary Artery Disease (PRECOMBAT) trial
冠動脈病変でのCABGに対するPCIの非劣性が示される:PRECOMBATの結果
エキスパートインタビューを読む: 虚血性心不全患者はCABGを受けるべき
CABGかPCIか,それは病変の位置,数,広がり,複雑性で決まる

非保護左主幹部冠動脈病変患者におけるPCIは,CABGに対し非劣性であることが,韓国の大規模臨床試験であるPRECOMBAT試験によって示された。

PRECOMBAT試験では,患者をPCI(シロリムス溶出型ステント)群とCABG群に割付け,1年後の主要心・脳血管イベント(一次エンドポイント)の発生率が検討された。一次エンドポイント発生率に有意な群間差は認められず(8.7% vs 6.7%,絶対差2% ,95%信頼区間−1.6~5.6;Non-inferioriy P=0.001),その他のエンドポイントでも,虚血による標的病変血行再建術を除き,有意な群間差は認められなかった。発表者のPark氏は「1年後だけでなく,2年後の一次エンドポイントの発生率にも有意差がなかったことから,非保護左主幹部冠動脈病変患者において,シロリムス溶出型ステントを用いたPCIはCABGの代替療法になりうることが示された」と結んだ。

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