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[学会情報]米国心臓病学会(ACC)学術集会2011
(2011年4月3日~5日 in ニューオーリンズ)
編集部が選ぶ注目トライアル
Late-Breaking Clinical Trials IV
<Late-Breaking Clinical Trials IV>
NAGOYA HEART Comparison between Valsartan and Amlodipine Regarding Cardiovascular Morbidity and Mortality in Hypertensive Patients with Glucose Intolerance (NAGOYA HEART Study)
糖尿病合併高血圧でのアムロジピンとバルサルタンの心血管イベント予防効果に差はみられず:NAGOYA HEART試験の結果
エキスパートインタビューを読む: 既存のエビデンスと一致する結果

糖尿病または耐糖能異常を合併する日本人高血圧患者において,バルサルタンの心血管イベント予防効果はアムロジピンと差がないことが,日本での大規模ランダム化試験であるNAGOYA HEART試験によって示された。

NAGOYA HEART試験では,対象患者をARBバルサルタン群(575例)とCa拮抗薬アムロジピン群(575例)に割付けし,3.2年(中央値)追跡。複合心血管イベント(一次エンドポイント)の発生率に有意な差は認められず(9.4% vs 9.7%,ハザード比[HR]0.97,95%信頼区間[CI]0.66~1.40,P=0.85),全死亡(二次エンドポイント)の発生率,降圧,血糖値の改善にも有意差はなかった。アウトカムの個別の検討では,うっ血性心不全発生リスクのみ,バルサルタン群でアムロジピン群にくらべ有意に少なかった(0.5% vs 2.6%,HR 0.20)。発表者の室原氏は「心血管イベント予防効果には差がみられなかったものの,バルサルタンはうっ血性心不全の発生を有意に抑制した。この結果はバルサルタンの有効性と安全性を示し,現在のガイドラインでの糖尿病合併高血圧患者に対する治療戦略を支持するものである」と結論付けた。

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