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[学会情報]サンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)2011
(2011年12月6日~10日 in サンアントニオ)
編集部が選ぶ注目演題
<General Session>
CLEOPATRA A Phase III, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Registration Trial To Evaluate the Efficacy and Safety of Pertuzumab + Trastuzumab + Docetaxel vs. Placebo + Trastuzumab + Docetaxel in Patients with Previously Untreated HER2-Positive Metastatic Breast Cancer (CLEOPATRA)
HER2二量体化阻害剤により,無増悪生存期間(PFS)が延長

トラスツズマブ+ドセタキセルとHER2二量体化阻害剤pertuzumabの併用療法は,HER2陽性転移性乳癌患者の無増悪生存期間(PFS)を6.1ヵ月延長した。

無作為化プラセボ対照二重盲検第III相試験CLEOPATRA(CLinical Evaluation Of Pertuzumab And TRAstuzumab)では,808人のHER2陽性転移性乳癌患者が,トラスツズマブ+ドセタキセルとpertuzumabの併用群(n=402),トラスツズマブ+ドセタキセルとプラセボとの併用群(n=406)にランダムに割り付けられた。トラスツズマブ初回8mg/kg,2回目以降6mg/kg・3週毎,ドセタキセル75~100mg/m²,3週毎に6サイクルまたは病勢進行まで投与に加え,pertuzumabは初回840mg,2回目以降は420mg/kgが3週毎に投与された。

一次エンドポイントである独立評価委員会判定による無増悪生存期間(PFS)は,pertuzumab群において18.5ヵ月と,プラセボ群の12.4ヵ月と比べ,6.1ヵ月の有意な延長が認められた(ハザード比[HR]0.62,95%信頼区間[CI]0.51-0.75,P<0.0001)。二次エンドポイントであるOSは,中間解析でpertuzumab群が69イベント,プラセボ群は96イベントであり,pertuzumab群が良好な傾向がみられた(HR=0.64,95%CI 0.47-0.88,P=0.0053)。有害事象については,pertuzumab群で下痢や好中球減少などが多くみられたが,ほとんどがgrade 1あるいは2であり,心毒性の増加も認められなかった。

発表者である米Massachusetts General Hospital Cancer CenterのJose Baselga氏は,「今回報告した知見は,転移性乳癌の治療における大きな進歩である」と述べ,講演を結んだ。


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