BB-meta-HF | Efficacy of beta-blockers in heart failure patients with atrial fibrillation: Individual patient meta-analysis from the Beta-blockers in Heart Failure Collaborative Group |
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心房細動と心不全はしばしば併存し,これにより相当の心血管疾患罹患および死亡がもたらされている。左室駆出率の低下した症候性心不全に対する薬物治療としてβ遮断薬はクラス1Aで適応とされているが,心房細動を合併する患者における有効性は確立していない。
そこでDipak Kotecha氏(Birmingham,英国)らは,心不全患者においてβ遮断薬とプラセボを比較した10件の大規模臨床試験から,洞調律13,946例(76.4%),心房細動3,066例(16.8%)を抽出。平均追跡期間1.5±1.1年における粗死亡率は洞調律で16.0%,心房細動で20.7%。洞調律でβ遮断薬を服用していた患者では全死亡率,心血管疾患による入院,心血管死亡率,心不全による入院の発生率が有意に抑制されていたが,心房細動患者では有意な効果は認められなかった(表)。
■洞調律患者 | ハザード比 | 95%信頼区間 | 群間差 |
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全死亡 | 0.73 | 0.67~0.80 | P<0.001 |
心血管疾患による入院 | 0.78 | 0.73~0.83 | P<0.001 |
■心房細動患者 | ハザード比 | 95%信頼区間 | 群間差 |
全死亡 | 0.97 | 0.83~1.14 | P=0.73 |
心血管疾患による入院 | 0.91 | 0.79~1.04 | P=0.15 |
この結果は,他のレートコントロール薬よりも優先してβ遮断薬を選択することについて議論をもたらすものであり,増加している心不全+心房細動の合併例におけるさらなる試験の必要性を示している。
(同日Lancet誌に文献掲載)