大幸薬品株式会社は「米国消化器病週間2009」において,札幌医科大学医学部との共同研究の成果(「木クレオソートがラットの慢性的な心理ストレスによる大腸運動異常を抑制する」)を発表した。木クレオソートは大幸薬品の胃腸薬「正露丸」の主成分であり,ブナやマツから得られる天然成分。結腸運動を亢進させる副腎皮質ホルモン(ストレス応答時の主要な脳内情報伝達物質)を抑制することが示されている。
同研究では,ラットに5日間連続で心理ストレスを与えることで結腸運動に異常をきたすか否かと,木クレオソートの静脈内投与の結腸異常運動に対する影響を検討した。その結果,1回曝露のラットの結腸運動には異常は認められなかったが,慢性のストレス曝露は近位結腸の異常運動を誘発した。またこの異常運動は木クレオソートにより抑制された。
ストレスは結腸運動以外にも,不安,血圧と心拍数の上昇,下痢および便秘を誘発し,10人に1人が発症しているとされる「過敏性腸症候群」との密接な関連が示唆されている。 この研究の成果から,同社は木クレオソートは人間における慢性心理ストレス誘発性の大腸運動異常の治療または予防に有益で,代表的疾患である過敏性腸症候群の治療薬としても利用できる可能性があると発表した。
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塩野義製薬株式会社が「シオノギ創薬イノベーションコンペ(FINDS:PHarma-Inovation Discovery Competition Shionogi)」にて創薬アイデアを公募している。研究費は1件あたり200?500万円(予定)。
<概要>
募集期間: | 2009年6月1日(月)?6月30日(火) | |||||||
募集内容: | 15課題(募集要項参照 http://www.shionogi.co.jp/finds/contents.html) | |||||||
選考方法: | 第1次審査,第2次審査の2段階で実施
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選考基準: | 塩野義製薬株式会社のニーズとのマッチング,研究の独創性,合理性,産業化の可能性および塩野義製薬株式会社のプロジェクトとのコンフリクトなどを鑑み決定。 |
募集要項の詳細は下記のウェブサイトを参照のこと。
「2009シオノギ創薬イノベーションコンペ ウェブサイト」
http://www.shionogi.co.jp/finds/index.html
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