[ニュースリリース] No.3 – 2009
メディア向けに発表された最新ニュースのなかから,臨床に役立つ情報をお届けします。
※掲載内容は発表日時点の情報によるものです。内容が変更になっている可能性もありますので,あらかじめご了承ください。
発表日 2009年6月3日
抗癌薬と分子標的薬の併用投与の有効性を検討
セツキシマブの胃癌への適応拡大に向けた第?相国際共同臨床試験開始

メルクセローノ株式会社は,セツキシマブ(アービタックス®)の胃癌治療への適応拡大に向けた第?相国際共同臨床試験(EXPAND試験)を国内で開始したと発表した。

セツキシマブは,特定の癌に高率に発現する上皮細胞増殖因子受容体を標的として特異的に結合する分子標的癌治療薬(モノクローナル抗体)。国内ではヒト上皮細胞増殖因子陽性の治癒切除不能な進行・再発の直腸・結腸癌の治療薬として,海外では頭頸部扁平上皮癌の治療薬として承認されている。

EXPAND試験は,進行・再発の胃癌患者のファーストライン治療として,同薬とシスプラチン,カペシタビンの併用投与の有効性を,シスプラチンとカペシタビンの併用投与と比較検討する多施設共同オープン無作為化比較対照試験(主要評価項目は無増悪生存期間,予定登録患者数870名)。

胃癌は日本人の癌のなかでも死亡者数が多く,切除不能な進行の胃癌は予後が不良で治療困難な疾患。患者の多くは化学療法の対象となるが,化学療法と同薬のような分子標的薬の併用投与には,より高い治療効果が期待されている。

同社と販売提携先のブリストル・マイヤーズ株式会社は,同薬の適正使用推進のため,医療関係者を対象とした情報サイト「ERBITUX.JP」を開設し,最新の安全性情報を掲載している。

【ニュースソース・問い合わせ先】
メルクセローノ株式会社 広報窓口 エデルマン・ジャパン株式会社
Tel: 03-6403-5293 Fax: 03-6403-5201

発表日 2009年6月24日
超速効型インスリンアナログ製剤「アピドラ」発売

サノフィ・アベンティス株式会社が1型および2型糖尿病患者を対象とする超速効型インスリンアナログ製剤「アピドラ®」(一般名:インスリン グルリジン[遺伝子組換え])の発売を開始した。

アピドラはヒトインスリンのアミノ酸を置換した超速効型インスリンアナログ製剤で,亜鉛を含まない特徴的な製剤設計がなされている。製剤中に単量体の割合が多いため,皮下投与後速やかに吸収される。これにより生理的な追加インスリン分泌パターンが再現する。

痩せ型から肥満型まで,多様な体型の患者への投与が可能であり,また食直前投与が可能となっていることから,生活スタイルに合わせて柔軟に投与することができる。

海外では,2004年に米国および欧州で最初に承認され,現在80ヵ国以上で承認されている。

今回日本で発売されたのはディスポーザブル製剤,カートリッジ製剤,バイアル製剤の3製品(それぞれアピドラ®注ソロスター,アピドラ®注カート,アピドラ®注100単位/mL)。

【ニュースソース・問い合わせ先】
サノフィ・アベンティス株式会社 コミュニケーション部
TEL: 03-6301-4148

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