2009年10月16日,アストラゼネカ株式会社は,成人気管支喘息治療薬「シムビコート®タービュヘイラー®」の製造販売承認を取得したと発表した。
日本の成人気管支喘息患者数は約500万人とされる。年間死亡率は約2,500人と,先進国としては高い。この背景として,海外に比べて吸入ステロイド薬の普及率が低いことなどが指摘されてきた。
「シムビコート®タービュヘイラー®」は,ステロイド薬であるブデゾニド(160μg)と,即効性・長時間作動型吸入β2刺激剤ホルモテロールフマル酸塩水和物(4.5μg)の配合剤。2つの成分で,気管支喘息の病態である気道炎症と気道狭窄の両方に優れた効果を示す点が特長である。また,ホルモテロールの気管支拡張効果の発現が早く,患者が治療効果を体感しやすいことから,アドヒアランスの向上も期待できる。剤形はドライパウダーで,1日2回,吸入器具(タービュヘイラー®)を使って吸入する。
「シムビコート®タービュヘイラー®」はアストラゼネカ株式会社が製造・開発を,アステラス製薬株式会社が流通・販売を担当。プロモーション活動は両社で行う。
【問い合わせ先】
アステラス製薬株式会社 広報部
TEL:03-3244-3201
http://www.astellas.com/jp
アストラゼネカ株式会社 広報部
TEL: 06-6453-8011
http://www.astrazeneca.co.jp/
第45回欧州糖尿病学会(オーストリア・ウィーン)において,持続型インスリンであるインスリングラルギン(ランタス®)とインスリンデテミルの有効性を直接比較した無作為化非劣性試験の結果が発表された。
対象は血糖コントロール不良でインスリン未使用の2型糖尿病患者964人で,ランタス®1日1回投与とインスリンデテミル1日2回投与のいずれかに無為作為に割付けられた。
この結果,24週目のヘモグロビン(Hb)A1c7.0%未満の割合(一次エンドポイント)および低血糖リスクは両群で同等だったが,一次エンドポイントを達成するために必要な1日の平均用量は,ランタス®群(43.5単位)に比べ,インスリンデテミル群(76.5単位)のほうが76%多いことがわかった。ランタス®群では,インスリンデテミル群に比べ,空腹時血糖値や日中の低血糖の発生率が有意に低く,治療満足度も高いことが示された。ただし,体重増加はランタス®群のほうがインスリンデテミル群よりも有意に多かった。
この結果をうけ,試験担当医師であるマクマスター大学(カナダ)のハーツェル・ガーシュタイン氏は「ランタス®の1日1回投与により,インスリンデテミル1日2回投与と同様の血糖コントロールが達成でき,体重増加は若干多めではあるものの,インスリン投与量は少量ですむことが明らかになった」と述べた。
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