2010年3月14日にアトランタで開催された第59回米国心臓病学会において,ENDEAVOR III試験の5年間フォローアップの結果,メドトロニック社の薬剤溶出型動脈ステント(DES),エンデバー・ゾタロリムス溶出型ステントは,シロリムス溶出型ステントと同等の安全性と有効性を有することが発表された。
ENDEAVOR III試験は,米国の新規冠動脈一枝病変狭窄による虚血性心疾患患者436例を対象とし,エンデバー群とシロリムス溶出型ステント群に1:3にランダムに割付け,直接比較した唯一の大規模臨床試験。検討項目は,安全性と有効性の総合指標である主要心事故,安全性の指標であるステント血栓症,心臓死/心筋梗塞,有効性の指標である標的病変血行再建術。
今回発表された5年間フォローアップの結果では,エンデバー群はシロリムス溶出型ステント群と比べ,主要心事故発生率が低く(13.6% vs 21.8%,p=0.054),心臓死/心筋梗塞の発生率が低く(1.3% vs 6.5%,p=0.003),標的病変血行再建術の発生率は同等であることが示された(8.0% vs 6.5%,p=0.547)。
また,フォローアップ1年後から5年後までの間の,エンデバー群での標的病変血行再建術発生率は21%だったが,シロリムス溶出ステント群では86%に上昇し,late catch-up現象が認められた。
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