2010年3月6日,ADVANCED-J(Amlodipine versus Angiotensin II Receptor Blocker; Control of Blood Pressure Evaluation Trial in Diabetics)の最終解析の 結果が日本循環器学会総会・学術集会のLate-Breaking Clinical Trials 2にて発表された。アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の通常用量で降圧不十分な糖尿病合併高血圧患者では,ARBを増量するよりもCa拮抗薬を併用したほうが起床後の 家庭血圧などが有意に低下することが示された。さらに,頚動脈内膜中膜厚(IMT)といった動脈硬化進行度の指標の改善,推定糸球体ろ過量(eGFR)の維持という点においてもCa拮抗薬併用のほうが好ましいというデータも示され,糖尿病合併例においても降圧そのものが臓器保護につながる可能性を強く示唆する結果となった。