ホーム   >  学会レポート   >   2008年   >   AHA2008   > King氏にMass-DACを聞く
[学会情報]米国心臓協会学術集会(AHA)2008
on-site interview with Expert
King氏にLate-Breaking Clinical Trialsを聞く
interview with Spencer B. King, III, MD

Spencer B. King, III, MD
King氏にAHA2008の会場で聞いた

■Mass-DAC: DESがBMSより優れているとは言い切れない■

Mass-DAC登録研究の結果をみて,実地臨床や臨床試験と比較して生存率が高いという印象を受けました。これはMass-DACだけでなく,他の登録研究にもいえることです。患者の選択や非調整交絡因子が影響しているのかもしれません。

今回,DESとBMSの比較において,患者背景などのマッチングを行って交絡因子の影響を排除していますが,「データベース上には統計値として表現されないけれど,治療選択において重要な要因」というのがたくさんあると思います。たとえば,血管の位置/状態がBMSに適しているか,手術を要するか,長期間の抗血小板療法を患者が望んでいるのかといったことです。観察研究である以上,いくら交絡因子をマッチングさせ,ランダム化比較試験に類似させても,交絡因子の調整には限界があります。したがって,結果の解釈には注意が必要です。

さらに, Mass-DACは「DES療法」が「BMS療法」より優れることを示しましたが,DES自体が改善をもたらしたと言い切ることはできません。DES患者で行われる積極的な抗血小板療法が貢献している可能性も否定できないからです。

<→Mass-DAC詳報へ>

Profile
Spencer B. King, III, MD
Fuqua Chair of Interventional Cardiology, Fuqua Heart Center, Piedmont Hospital, Atlanta, GA
King氏は,米国心臓学会(ACC),米国心臓協会(AHA),心血管造影・インターベンション協会(SCAI)の経皮的冠動脈インターベンションガイドラインの筆頭著者であり,JACC Cardiovascular Intervention誌の主席編集委員をつとめるなど斯界の権威。

▲このページの上へもどる