[学会情報]米国心臓病学会学術集会(ACC)2009&i2 Summit
(2009年3月29日〜31日 in オーランド)
[番外編]編集部が選ぶ注目ポスター
ポスターセッション拾い読み
acc2009

ACC2009では,Late-breaking clinical trialsなどのオーラルセッションのほかにポスターセッションが設けられ,数多くの研究結果が発表された。動物実験から大規模臨床研究のサブ解析まで,その種類は多岐にわたる。ここでは,思わず足を止めてしまった興味深い調査結果について概要を紹介する。



〈Poster session 1039-80〉
午前様のお父さんたちでは動脈硬化が進展?
Yu Misao, et al. Significant Relationships of Daily Sleep With Arterial Stiffness, Blood Pressure and the Other Metabolic Measures in a Population of Male Workers.

岐阜県にある操健康クリニックの研究グループは,現役世代の男性の睡眠状況を調査し,就寝時刻が深夜0時以降の男性では動脈硬化が進展していることを明らかにした。

今回の研究では,60歳未満の健常男性251名を調査。睡眠時間にかかわらず,就寝時刻が0時以降の人は,0時前の人よりも,動脈スティフネス(baPWV)が有意に高かった。また,睡眠時間が短く就寝時刻が遅い人ではBMIや血圧が高いのが特徴。睡眠習慣が心血管病リスクに影響している可能性を示唆している。このデータを発表した操裕氏は,「十分な睡眠のほかに,夜は早めに寝ることも心血管病予防に重要だ」と話している。