[最新号紹介]

THERAPEUTIC RESEARCH vol.30 no.8 2009

■ Symposium
第73回日本循環器学会総会・学術集会ランチョンセミナー
心不全の治療オプションとしての陽圧呼吸療法

■ Symposium
第73回日本循環器学会総会・学術集会ファイアサイドセミナー
PCI後に硝酸薬は必要か

■ Symposium
第7回DPB・難治性気道疾患研究会

■ Review
エビデンスに基づいたCOPD薬物治療のすすめかた

■ 原 著


Therapeutic Research は,医学・薬学の最新情報を提供する総合月刊誌です。国内外の最新エビデンス情報やオピニオン,各種シンポジウムの記録等を掲載しています。

今月号のトピック
● Symposium
第73回日本循環器学会総会・学術集会
ファイアサイドセミナー
「PCI後に硝酸薬は必要か」

演者   古川 裕
(神戸市立医療センター中央市民病院循環器内科)
  横井宏佳
(小倉記念病院循環器科)

3月20〜22日に大阪で開催された第73回日本循環器学会総会・学術集会のファイアサイドセミナーでは,PCI後の予後改善のための薬物療法として硝酸薬使用の意義が議論された。セミナーでは,神戸市立医療センター中央市民病院循環器内科の古川裕氏がCREDO-KyotoやJCAD研究の成績を紹介しながら,スタチンや抗血小板薬と同様,硝酸薬もPCI後の予後改善効果が示唆されるとした。

また,小倉記念病院循環器科の横井宏佳氏は,論証医学と経験医学を組み合わせた治療戦略が必要との観点から,COURAGE試験やSYNTAX試験など多くのエビデンスを紹介し,特に硝酸薬のもつ冠攣縮抑制作用がPCI後の予後改善に有用であると述べた。

両氏の講演では,ベアメタルステント,DESといったPCIの変遷,CABGとの予後改善効果比較など,幅広い話題が提示され,最適な治療のためには個々の患者に合わせたエビデンスと医師自身の臨床経験の組み合わせが重要であることが強調された。

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