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最新号紹介
セラピューティック・リサーチ
セラピューティック・リサーチ 2025年 6月号

Therapeutic Research は,医学・薬学の最新情報を提供する総合月刊誌です。
国内外の最新エビデンス情報やオピニオン,各種シンポジウムの記録等を掲載しています。

  • ● INFORMATION:AIを活用した「診断ラグ」解消への取り組み
     AI診断サポートのコンソーシアム発足を発表
      -産学協働で心アミロイドーシスの早期診断を目指す-
  • ● SYMPOSIUM:第64回埼玉不整脈ペーシング研究会
  • ● REVIEW
    皮下注射製剤の注射時疼痛を引き起こす要因と疼痛低減の工夫
  • ● ORIGINAL ARTICLE
     アルブミン尿を呈する2型糖尿病患者53名に対する
    新規ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
      フィネレノンの尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)への影響
  • ● CASE REPORT
     舌癌術後8ヵ月で経口摂取が可能となり自宅退院できた1例
  • ● INFORMATION:循環器トライアルデータベース 最新情報

今月号のトピック
● INFORMATION
AIを活用した「診断ラグ」解消への取り組み
 AI診断サポートのコンソーシアム発足を発表
  -産学協働で心アミロイドーシスの早期診断を目指す-

心アミロイドーシスを取り巻く環境と治療の現状と課題
北岡裕章(高知大学医学部 老年病・循環器内科学)

心アミロイドーシスの診断
-AIの可能性-

後藤信一(Korbato Health Scientific Advisor/東海大学医学部 総合診療学系総合内科)

心アミロイドーシス診断ラグ解消に向けて
-産学連携コンソーシアム設立-

辻田賢一(熊本大学大学院 生命科学研究部 循環器内科学)

心アミロイドーシスは,何らかの理由で形状や性質が変化した異常なタンパク質であるアミロイドが線維状になり,心臓に沈着し心機能の低下を引き起こす疾患で,難病に指定されています。初期症状が心不全,手指や足腰のしびれ,痛みなどであるため,心アミロイドーシスが原因疾患と想定されていないと,実際に診断されたときには心機能が低下し症状が進行して死亡に至るケースが少なくありません。そこで,心アミロイドーシスにおける診断ラグをAIで解消し,早期診断の実現を目指して熊本大学,高知大学,株式会社コルバトヘルスによる産学連携のコンソーシアムが設立されることとなりました。

心アミロイドーシスはピロリン酸によるシンチグラフィなどで診断が可能となってから,患者数が以前考えられているよりも多いことがわかってきました。また,治療に関しては,最近新たな治療薬が複数開発され根本的な治療介入が可能となってきています。本稿では,北岡裕章氏が心アミロイドーシスについての現状と課題,後藤信一氏が心アミロイドーシスの検出におけるAIモデルの有用性と可能性,辻田賢一氏が心アミロイドーシスの診断率向上のためのコンソーシアムの設立と活動について解説しています。

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